大阪NOREN百年会 瓦版
大阪NOREN百年会 かわら版

浪速・商人・老舗・歴史 大阪「NOREN」百年会 かわら版 <2004 第18号>

浪花百景「四つ橋」


「四つ橋」


「涼しさに四つ橋を四つ渡りけり」(小西来山)句にも詠まれた、西横堀川と長堀川が交差する場所に架かっていた四つの橋、通称、"四つ橋"。 南北に流れる西横堀川には北から上繋橋、下繋橋、東西に流れる長堀川には西から吉野屋橋、炭屋橋と、川をまたいでぐるりと巡るように設けられていた。
当時の大阪では、堀や川が町中を縦横に走り、"八百八橋"と呼ばれるほど多くの橋が架かっていた。 その中でも四つ橋辺りは、町の中心部ということで川や橋を利用した流通の往来も多く、また、納涼や観月の場としても有名で、人々の集まる橋であったようだ。
長堀川には、銅吹き所、石材商、木材商などが集まり、木津川などを経て港に出るための水運に利用されていた。
住居や職工場が建ち並んだ中に流れる2つの川は、町中にあって、程良い空間を作り出し、庶民にとって憩いの場所ともなっていた。
川面に雨が煙る景色は、商いの町とは思えない情緒を醸し出しているようだ。


大阪再発KEN記(2) 松尾 健

<四つ橋あたり>


「四つ橋あたり」

 


昭和三十年頃、私は市電に乗って四つ橋の二つ三つ先の信濃橋にあった新聞社へ毎日出かけていった。
その頃は、まだ長堀川も西横堀川も埋め立てられておらず、四つ橋角の電気科学館が車窓から見えるとなぜか心がはずむのだった。
大坂築城のとき、縦横に掘られた堀川に橋が架けられて、大阪は川の町と橋の町といわれたが、高速時代と共に川は消えていった。
西横堀川と長堀川ぞいには木材商が多かった印象が私にはあって、木材のにおいと都市のかわのにおいが懐かしい。
現在、仕事場は、長堀通りの北側にあるのだが、四つ橋へ出ることも多く、早や二十年が過ぎた。

SHOW都大阪(2)

「四つ橋あたりを望む」

江戸時代から昭和にかけてここには四つの橋が架かっていた。表紙の『浪花百景』に見られるように2本の交差した川が、「水の都」ならではの独特の風景を作り出していた。"四つ橋"の呼称もこの風景から生まれたのであるが、現在、四つ橋交差点とされているところとは若干位置がずれている。南北に流れていた西横堀川も東西に流れていた長堀川も現在は埋め立てられ、高速道路や幹線道路としてそれぞれの姿は変わっているが、まさしく交差したこの場所がその昔、"四つ橋"と呼ばれていた所である。まだ、四つの橋が架かっていたころ、新しい交通の手段としての市電が、西横堀川から数本西に平行に走る筋に運行、長堀川をわたるあたりに"四橋"の停留所がもうけられていた。そしていまも、地下鉄駅名にこの名が残る。現在の交差点を見ていると、ここに四つの橋が架けられていたと思う方がしっくりくる印象を受ける。高速道路の下に、昔の四つ橋の光景を想像するのは確かに困難ではある。


なにわ人「中井竹山」

貴賤貧富を論せず』懐徳堂復興

このコーナーでは、商いと学問がいきいきとしていた大阪文化の特徴でもある町人学者を取り上げていく。

「中井竹山」

大阪は生活文化の町である。汗水流して働き、誠実をもって人に接し、物事をありのまま見て、考えて、自由に行動する。怪しげな祷や建前の挨拶や、中身がない役立たずの空理空論を笑い飛ばす。世に合理主義といわれる実学の思想で、近代の出発点となった中井竹山はその基礎を築いた一人で、世にいう「大阪人」の始祖といえる。
江戸時代中期の享保9年(1724)、現在の中央区今橋3丁目付近に、有力な大阪商人5名によって町人のための学問所「懐徳堂」が開かれ、中井甃庵が学主として招かれた。竹山はその長男で、一時衰微した懐徳堂の管理、運営に全力を注いでその復興を成し遂げた。「書生の交わりは貴賤貧富を論ぜず、すべて同輩たるべきこと」これが竹山が定めた学則である。大柄で酒豪、身分の上下へだてなくよくしゃべり論じる。
博学で商業の道に精通し、老中の松平定信から、当時のインフレ抑制について教えを乞われるほど、国の経済政策にも通じていた。残した著作は「草芽危言」「逸史」(13巻)「大阪風俗史」「洛陽史」ほか多数。文化元年(1804)没。享年75歳。中井甃庵、竹山、履軒(竹山の弟)、蕉園(竹山の長男)等、中井一族の墓は中央区上本町の四丁目の誓願時にあるが、墓石はいずれも戒名がなく、竹山の墓石には「中井竹山の墓」と刻まれている。
大阪の文化は、実生活の中から生まれた実学の思想で、山片蟠桃もこの流れを引き継いだ大思想家であった。


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